バイブ

 Behind Sceans , Sepang Circuit , motoGP

モータースポーツの撮影を4輪・2輪を問わず行います。けたたましいエキゾーストノートがレースの代名詞でしたが、4輪であればダウンサイジングターボの関係で低音に。2輪であれば、最早狂気と言うべきパワーウェイトレシオの関係から、不等間隔爆発サイクルのエンジンを搭載。結果として4輪と同じく低音に。あのどこまでも狂おしく突き抜けるような高音を望むのは、最早ノスタルジーなものなのでしょうか。

モータースポーツというものは不思議なもので閉鎖系のサーキットをぐるぐると同じように廻り、コンマ1秒を削るためにまさに命を削ってドライバーやライダーは走ります。コンマ1秒タイムを削ることが出来れば、限界を向こう側へ数メートル押し広げられる。ドライバーやライダーはそんなことを考えて走ってるのでしょうか。おそらくそんなものではない気がします。理屈や理由の説明は取ってつけたようなもので、走ることでしか解決できないような魂の燃焼といったところなのでしょうか。あのけたたましいエキゾーストノートは、そんなバイブから鳴るもののように感じていました。

どんな世界も「やりたい奴がいた」というところからスタートするように思います。レースであれば、ただひたすらに速く走りたい奴が居たというように。時の流れとポピュレーションの増大は、やがてシステム化を促していきます。より速く、より人を呼び、よりマネタイズを。あらゆる要素が濁流のように流れ込み、いつしか実像が見えなくなるほどに巨大化していきます。これはあらゆる世界において同様なのかもしれませんが、低くなったエキゾーストノートはそんなことを少し考えさせられます。

話は変わって、モータースポーツを捉えるのに難しいと感じるのは「音」を写すこと。むろんそんなものは写るはずもないのですが。