見切りライン

 Matra Jet6

ここから先が見たいか、そうは思わないか。

車全体をフレームに入れない時は、そのことを見極めてフレームを決定するようにしています。勿論、伝えたいことができるかぎり伝わりやすいように考えた上での作業です。

上のカットは、単純に波打ち際に停まった車をオーナー目線で捉えています。もしこのようなフレームでなければ、運転席ドアの窓枠の少し下を下限に、左側はフェンダーミラーがギリギリ入る範囲に、右側はBピラーまで届かない範囲に、そして上側はルームミラーが上に半分切れる程度の、かなり切り詰めた(寄った)フレームを考えたと思います。そんなフレームだと成立はすると思いますが、海に乗り付けて愛車を眺める雰囲気が欲しくて、上のようなフレームとしました。

幾つか前のエントリーで「切るポイントはピンポイント」と記しましたが、車は複雑な線と面の構成で成り立っているが故です。作画意図とは違うところに、見る人の意識を持って行かれないようにするためにも慎重に見極める必要があります。上のカットだともう少し右側を削ってもよいかもしれません。

法則らしきものは、あるようでないというのが正直なところです。ひとつだけハッキリ書けるのは、車の横方向はわりと切るポイントもイージーな気がしますが、縦方向は本当にピンポイントだと思います。

写真を撮っていて面白いなと感じるのは、撮るということは、視るということに等しいということです。うまく撮ろうとするならば、被写体を視て分かろうと努力することに繋がります。分かった気になっている・・なんて話はさておき、少なくとも一つ物事が分かるということは豊かな気分にさせられるし、楽しいことだなと思います。